BCGのコンセプトに沿った農業および業種の条件と利点

ご存知の通り、2065年～2070年（仏歴2608～2613年）、温室効果ガスの排出量を削減するというNet Zero Emission策、いわゆる、「ネットゼロ目標」の達成に向けてBOI(タイ投資委員会)は、タイ政府の代表としてAPEC首脳会議(APEC Economic Leaders' Meeting) の中心となる「BCG」またはBio-Circular-Green Economyと呼ばれる新経済モデルのコンセプトを促進している。

そのため、下記の通り、BOIはBCGのコンセプトに沿った農業の業種の改善を目指している。

　１．高度技術を活用した農業の業種をカテゴリーに追加した。その業種は光、温度、湿度、病原体や昆虫の汚染の制御など物理的および生物学的な植物生育環境の制御システムを備えた植物工場(Plant Factory)であり、法人所得税が5年間まで免除される。

２．環境保護と共に柔軟な行動がとれる環境、技術導入の促進に向けた範囲、条件、特典の内容の見直しを下記のようにした。

　・　植物、野菜、果物、花の品質選別、包装、保存の事業に高度技術を活用する場合、法人所得税が８年間まで免除がされる。

　・　Global Warming Potencial (GWP)など関連指標にベースした環境への影響が少ない冷媒を使用する冷蔵・冷凍倉庫および冷蔵・冷凍運輸事業。

　・　農業の副産物あるいは残り屑、廃棄物からの製品の製造、農業の副産物あるいは残り屑からの材料による製品の製造の生産プロセスに副産物、残り屑、廃棄物活用可能と条件を追加した。

　・　ISO等の認定書及び遡り確認制度を所有している動物用飼料、飼料成分の製造事業は法人所得税が５年間まで免除がされる。