タイの防災機器:津波警報ブイ
タイは海洋観光において名声を誇っている。特に南部地域の県が有名だが、2004年にタイは自然災害の被害を受けた。それは、スマトラ島の北西海岸に発生した激しい地震の後に起こった巨大な津波だった。この自然災害により、たくさんの犠牲者、損失が出た。
今後の津波警報のため、2006年にタイ王国とアメリカ合衆国政府は、互いにタイアンダマン海沿岸、そしてインド洋地域周辺の人々、観光客の生命と資産の安全のために、学術的な協力に関する覚書に署名し、タイで初めての津波警報ブイを設置することになった。
アメリカ合衆国政府のアメリカ海洋大気庁は、タイ王国に津波警報ブイを1台手渡し、設置時の道具と専門家も送り、設置位置はプーケットから西に965キロメートル(約600マイル)離れたインド洋の国際水域になった。そして、メンテナンスとブイ設置時の船の手配に関する費用はタイ王国側が責任を負い、長期的にシステムを維持管理し、2年ごとにバッテリー交換などのメンテナンスを行う。
2017年、 災害防止軽減局国家災害警報センターは2台目の津波警報ブイをプーケットから約340キロ(約210マイル)離れたタイの経済水域周辺のアンダマン海沿岸に設置した。津波警報ブイで実際に起こる津波の波を直接測定することによって、タイはリアルタイムに津波の情報を受け取ることができて、波の大きさ、波の着岸時間などを基準通り正確に予測ができるようになった。これにより、災害防止軽減局国家災害警報センターは津波の警告を迅速かつ正確に発信し、タイ人民そして観光客の命や資産の安全を守ることができる。
津波警報ブイの動作システム
この津波測定システムはアメリカ合衆国政府のアメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration : NOAA) が設計したものでパーツが2つに分けられる。
津波測定システムの動作原理は海底圧力計測装置と浮体部が常に互いに通信をしながら協調することだ。海底圧力計測装置は水位の変化を監視し、その情報を低周波音波信号に変換して浮体部に送信する。海底圧力計測装置に津波が通過することによって圧力計測装置(Bottom Pressure Recorder : BPR) に水圧の変化が生じる。
そして装置はその情報を低周波音波信号に変換して、海水を通して水面にある浮体部(Surface Buoy)に送信し、その信号はさらに衛星信号に変換され、アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration : NOAA) に情報が送信される。ここで情報の分析が行われ、National Data Buoy CentreのWEBサイト(http://www.ndbc.noaa.gov/)に水位の変化グラフ形式で公開される。
情報は普通の状態(Normal mode)で15分毎、そして、Event Mode (水位の異常変化)の場合で順番に15秒、1秒毎に送信される。そしてもしNOAA の分析により、津波だと発見した場合は災害防止軽減局国家災害警報センター、インド洋周りの各災害警報センターへ警報が送られてきる。
これに加えて、災害防止軽減局国家災害警報センターに津波の警報が来たら、国家災害警報センターは、人々を非難するようアンダマン海岸に面している6つのリスクがある県の警報塔に通知をする。
出典:内務省災害防止軽減局国家災害警報センター 353 Sukhumvit Road, Bang Na Sub-district, Bang Na District, Bangkok 10260.
電話番号:+66 2399 4114